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アントワンヌ・コワスヴォ

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国王の彫刻家 (1640年-1720年)

アルドゥアン・マンサールお気に入りの彫刻家であったコワスヴォは、バロックと古代精神に溢れる作品をヴェルサイユ宮殿に数多く残した。 イタリアに赴いたことが無かった芸術家の、奇妙に混合された作風!

リヨン出身のコワズヴォは、1679年からヴェルサイユにおいて鏡の回廊と大理石の中庭の装飾を担当し、また戦争の間のルイ14世の勝利を描いた浮彫りを制作した。フランス・バロック様式の傑作であるこの浮彫りには、この彫刻家の自由な創造性と優れた技能が見事に発揮されている。コワズヴォのバロック様式と豊かな素材を用いたスタイルは、凱旋門の木立ちにある金メッキ鉛製の「勝利するフランス」にも表れている。常に戦争をテーマとした彼は、宮殿のテラスを飾る「戦争の壷」(1685年)を制作した。

より穏やかなテーマの作品としては、しゃがんだポーズのヴィーナス像や貝殻の上のヴィーナス像などの古代作品の大理石レプリカが挙げられ、これらは北花壇とラトナの花壇の装飾のために制作された。今日これらのレプリカはルーブル美術館所蔵となっており、元の場所には大理石あるいはブロンズの複製が配置された。また、より意欲的な作品として、「緑の絨毯」の入口にあるカストールとポリュックスの群像がある。コワズヴォは、自分も、ジラルドンの抑えた古典主義に匹敵するような作品を示したいと考えていた。そのことを証明したのが、水庭にある、ガロンヌ川とドルドーニュ川を擬人化した独創的な横たわったポーズの像である。

コワズヴォはマルリーでもその才能を発揮し、有名な甥のクストゥ兄弟とともに、大滝を飾るネプチューン像、アンフィトリテ像、セーヌ川とマルヌ川の擬人像(ルーブル美術館所蔵)を制作した。彼らはさらに、水飲み場の装飾としてメルクリウスとルノメの騎馬像を手がけた。ロカイユ様式が発揮されたこれらの像は、チュイルリー庭園の入口に移されている。ディアナに扮したブルゴーニュ公爵夫人の彫像(ヴェルサイユ宮殿)もまたロカイユ様式で、コワズヴォの古代に対する興味と肖像のスタイルが融合された作品となっている。

またコワズヴォは、国王の公式肖像画家として、ジラルドンを超える素晴らしい才能を見せている。彼が制作した国王と廷臣たちの数多くの胸像によって、この種の肖像は18世紀に大きく発展することとなった。これらの胸像はいずれも、コワズヴォの深い心理描写と優れた肖像感覚を示している。こうした才能により、彼のもとには多くの墓碑の注文が寄せられ、中でもフランス学士院にあるマザランの墓碑とサン・トゥスタッシュ教会にあるコルベールの墓碑が有名である。コワズヴォは生涯を閉じるまで休むことなく制作を続け、「パリ・ノートルダム寺院内陣で祈りを捧げるルイ14世」という最後の傑作を残して、その優れた経歴を完成した。まさに、絶えず王に奉仕し続けた彫刻家といえよう!